近年、人工知能(AI)技術の発展はめざましく、私たちの生活に大きな影響を与えつつあります。その中でも特に注目を集めているのが、AIを活用したチャットボット。

OpenAI社が開発したChatGPTは、その高度な会話能力で世界中から注目を集めていますが、実はChatGPTに匹敵する、あるいはそれ以上の性能を持つAIチャットボットが存在するのをご存知でしょうか?

それが、Anthropic社が開発したClaude 3(クロード3)です。
Claude 3は、ChatGPTのGPT-4モデルやGoogle社のGeminiと肩を並べる、最先端のAIチャットボットとして知られています。本記事では、Claude 3の特徴や活用方法について詳しく解説していきます。

Claude 3の概要

Screenshot

Claude 3は、Anthropic社が開発したマルチモーダル人工知能モデルです。
マルチモーダルとは、テキストだけでなく画像などの様々なデータを処理できることを指します。

Claude 3は、以前のバージョンであるClaude 2から大幅に進化しており、現在はHaiku、Sonnet、Opusの3つのバージョンがリリースされています。その中でも最もすぐれた性能を持つのがOpusです。

◾️Claude3へのアクセスはこちら
https://claude.ai/chats

◾️Claude3の料金
月額20ドル〜(約3,000円くらい)

Claude 3の大きな特徴は以下の3点です。

  1. 人工知能の安全性に関するアプローチの改善
    以前のバージョンでは、安全性を重視するあまり、必要以上に多くのトピックを避ける傾向がありました。Claude 3ではこの点が改善され、より適切に安全性とパフォーマンスのバランスが取られています。
  2. コンテキストウィンドウの拡大(最大20万トークン)
    コンテキストウィンドウとは、AIが一度に処理できるテキストの量を指します。
    Claude 2までは20万トークン(約15万語)のコンテキストウィンドウを持っていましたが、
    実際にはそれだけの量を処理することが難しく、テキストの一部を忘れてしまう問題がありました。Claude 3ではこの点が改善され、20万トークンを効果的に処理できるようになりました。
  3. マルチモーダル化(テキスト以外の画像などのデータも処理可能に)
    従来のClaude 2はテキストデータのみを処理していましたが、Claude 3ではテキスト以外の画像データなども処理できるマルチモーダルモデルとなりました。これにより、より幅広いタスクに対応できるようになっています。

Anthropic社は、これらの改良によってClaude 3がGeminiやGPT-4を上回る性能を発揮すると主張しています。実際に筆者が両者を比較したところ、いくつかの重要なユースケースでClaude 3の優位性が明らかでした。
▼ChatGPT-4で生成したコードで作ったTo Doリストアプリ

▼Claude3で生成したコードで作ったTo Doリストアプリ

参考:https://www.makeuseof.com/what-is-claude-3/

■Claude 3の活用法

では、Claude 3は具体的にどのような場面で活用できるのでしょうか。ChatGPTと同様に、Claude 3は様々な分野のタスクに対応可能です。

  • 数学の問題を解く
    高校から大学レベルまでの数学の問題を解くことができます。複雑な方程式やグラフの問題なども、わかりやすく解説してくれます。
  • 新しい歌詞を書く
    音楽家や作詞家にとって、新しいアイデアを生み出すのは簡単ではありません。Claude 3は、ユーザーが指定したテーマや雰囲気に合わせて、オリジナルの歌詞を生成することができます。
  • 記事の下書きを作成する
    ブロガーやライターにとって、記事の構成を考えたり下書きを作成したりするのは時間がかかる作業です。Claude 3を活用すれば、トピックに関する情報を収集し、適切な構成で記事の下書きを作成してくれます。
  • ソフトウェアのコードを書く
    プログラマーにとって、コーディングは欠かせない作業ですが、時には複雑で時間がかかることもあります。Claude 3は、目的に応じたコードを生成し、効率的にプログラミングを進められるようサポートします。
  • 大規模なデータセットを分析する
    企業や研究機関では、大量のデータを分析する必要があります。Claude 3は、膨大なデータから重要な情報を抽出し、パターンや傾向を見つけ出すことができます。

これらはほんの一例で、Claude 3の活用シーンは無限大ともいえます。
そして何より魅力的なのが、ChatGPTのGPT-4のように月額料金を支払う必要がなく、無料で利用できる点です。つまり、ClauでGPT-4レベルの性能を無料で利用できるようになったということです。

■ChatGPTとの比較

では、実際にClaude 3はChatGPTのGPT-4とはどの程度の違いがあるのでしょうか。筆者がコーディング、推論、ライティング、画像認識などの面で両者を比べてみました。

  • コーディング: 基礎的なプログラミングのタスクにおいて、Claude 3はGPT-4と同等以上の性能を発揮しました。例えばシンプルなToDoリストアプリの作成では、Claude 3の方が優れたパフォーマンスを示しました。より複雑なプログラミングのテストでは、互いに一長一短でしたが、全体的にはClaude 3がわずかに優位でした。
  • 推論: 常識的な推論を必要とする質問に対して、両者とも論理的に正しい回答を導き出すことができました。ただし、Claude 3の方が答えを出すまでにやや時間がかかる印象を受けました。
  • ライティング: 実世界でAIチャットボットが最も活用されているのが、創造的な文章の生成です。記事、手紙、歌詞などあらゆる種類のテキストを生み出すことができます。この点で、Claude 3はGPT-4よりも自然で人間らしい文章を生成する傾向が見られました。AIっぽい表現や不自然なフレーズが少なく、読みやすい文章を作り出してくれます。
  • 画像認識
    世界中の有名な高層ビルの画像を両者に認識させたところ、GPT-4は20枚全てを正しく識別しましたが、Claude 3はドバイのマリーナ101、ソウルのロッテワールドタワー、クアラルンプールのメルデカ118などを識別できませんでした。ただし、エッフェル塔やエンパイアステートビルディングのようなランドマークは問題なく認識できました。

総合的に見ると、Claude 3はコーディングや創造的文章生成においてGPT-4を上回る一方、画像認識ではやや劣る結果となりました。

ただし、Anthropicにとってマルチモーダルモデルは初の試みであることを考えれば、十分に優れたパフォーマンスと言えるでしょう。

ちなみに、SEOライティングにおいては、ChatGPT-4よりもClaude3の方が圧倒的に優秀でした。
同じプロンプトでぜひ試してみてください。

今後、Claude 3がさらなる進化を遂げ、GPT-4を完全に凌駕する日が来るかもしれません。AIチャットボットに精通した筆者としては、Claude 3がChatGPTに代わる新たな覇者になる可能性は十分にあると考えています。

これからのAIチャットボットの活用を検討している方は、ぜひClaude 3を試してみることをおすすめします。導入に月額料金が必要ないため、まずは無料で使い勝手を確かめてみてください。ビジネスでもプライベートでも、きっと生産性を高めるのに役立つはずです。

まとめ

Claude3について、その特徴や活用方法をまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
あのChatGPT4が霞むレベルの文章クオリティに、筆者は驚きを隠せません。

ちなみに、今世に出ているAIライティングツールのほとんどは、ChatGPTのAPIを利用しています。
Claude3のAPIを使ったツールは数えるほどしか出ていないので、、今が開発チャンスです。

生成AIを使ったアプリ開発に興味のある方は、まずはこちらからご連絡ください。