これから始めるMidjourney|特徴や使い方を徹底解説!
近年、人工知能(AI)技術の目覚ましい進歩により、テキストから画像を生成するAIツールが次々と登場しています。その中でも、最もリアルで精緻なAIアート画像を生み出せるのがMidjourneyです。
Midjourneyは2022年に登場し、機械学習とディープラーニングを駆使して、ユーザーが入力したテキストプロンプトから驚くほどリアルな画像を生成します。
Dall-EやStable Diffusionと並んで、AIアート業界をリードするツールの一つと言えるでしょう。
本記事では、Midjourneyについての、その特徴や使い方を詳しく解説していきます。
Midjourneyとは何か?
Midjourneyは、テキストのプロンプトから画像を生成する生成AIの一例です。
他のツールとは異なり、Midjourneyは自己資金で運営されており、クローズドソースであるため、その内部構造は不透明です。
大規模な言語モデルや拡散モデルなどの機械学習技術に大きく依存していることは分かっていますが、詳細は不明です。
生成される画像はかなりリアルで、クオリティが高いのが特徴です。
他のAIアートジェネレーターとは異なり、無料トライアルはありません。利用するにはサブスクリプションへの登録が必要ですが、月額10ドルからと手頃な価格設定になっています。
Midjourneyの特徴は、詳細で写実的な画像を生成できること、ユーザーの創造性を発揮できる点にあります。
「トラックの荷台で楽しそうにしている犬の写真」のようなシンプルなテキストプロンプトから、以下のような画像を数十秒で生成できるなど、非常に使いやすいのが魅力です。
Midjourneyを使い始める手順
ステップ1: Discordのセットアップ
1.Midjourneyのランディングページからベータ版に参加
2.Discordのアカウントを作成または既存アカウントでログイン
3.Discordのツールバーから+ボタンをクリックしてMidjourneyサーバーを追加
4.「サーバーに参加」→「招待されていない」→ Midjourneyのコミュニティを選択して参加
ステップ2: Midjourneyのサブスクリプションに登録
1.Discord上でプロンプトに/subscribeと入力してサブスクリプションを開始
2.Basic ($10/月)、Standard ($30/月)、Pro ($60/月)の3つのプランから選択
3.最初はBasicプランがおすすめ。画像生成に慣れてきたら上位プランにアップグレードできる
Midjourneyのツールと機能
基本コマンド:
- /imagine: 新しい画像を生成。テキストプロンプトの後にパラメータを追加可能
- U1〜U4ボタン: 生成された画像をアップスケール
- リジェネレートボタン: プロンプトを基に別のコンセプトの画像を生成
- V1〜V4ボタン: 画像のバリエーションを作成
パラメータ:
- アスペクト比(–ar): 画像の縦横比を指定。デフォルトは正方形の1024 x 1024ピクセル
- 画質(–q): 1〜5の数字で画質レベルを指定
- 画像プロンプトの重み(–iw): テキストプロンプトとの関連性の強さを0〜1で指定
高度なプロンプト:
- イメージプロンプト: 自分の画像をアップロードして利用可能。–iwパラメータで画像の重要度を調整
- リミックス: プロンプト、パラメータ、モデルバージョン、アスペクト比などを変更して画像を変化
- マルチプロンプト: ダブルコロン(::)で区切って複数のコンセプトを組み合わせ
- パーミュテーションプロンプト: {赤,橙,黄,青}のように波括弧内でカンマ区切りでオプションを指定してバリエーションを作成
Midjourneyを効果的に使うコツ
適切なプロンプトを入力することがハイクオリティな画像生成の鍵となります。具体的かつ簡潔に要点を絞ることを心がけましょう。まずは、自分好みの絵を生成している他のユーザーのプロンプトを参考にすると良いでしょう。
時代やスタイル、画材などを指定するのも効果的です。例えば、「ビクトリア朝風の女王の肖像」と入力すれば、ビクトリア朝の雰囲気を醸し出す絵が作られます。
複数のコンセプトを組み合わせるのも面白い結果が期待できます。「カナダのスーパーヒーロー」のように国や属性を組み合わせると、ユニークなキャラクターができあがります。
照明効果を加えるのもおすすめです。「シネマティックライティング」などと指定すれば、劇的な雰囲気の絵になります。
Midjourneyの醍醐味は、自分の写真をアップロードして別人に変身できる点です。
例えば自分の写真を添付し、「王族風の肖像画」とプロンプトを入力すれば、まるで王族になったかのような肖像画が完成します。
また、/blendコマンドで複数の画像をブレンドし、独創的なアート作品を作るのも興味深い試みです。2〜5枚の画像を用意し、テキストプロンプトと組み合わせることで、既存の画像の特徴を受け継ぎつつ、新しいイメージを生み出せます。
Midjourneyの可能性と未来
Midjourneyは、リアルで精緻なAIアートを誰もが手軽に作れるようにした、まさに画期的なツールです。絵心がなくても、言葉とアイデア次第でプロ顔負けの絵を描けるのは驚きです。ブレンドやマルチプロンプトなどの高度な機能を使いこなせば、自分だけの唯一無二の作品も夢ではありません。
とはいえ、Midjourneyにも弱点がないわけではありません。画像生成のクオリティが高い分、サーバーが混雑しやすく、レスポンスが遅くなることがあります。
無料プランがなく、すぐに使えないのも玉に瑕と言えるかもしれません。
それでも、Midjourneyが切り拓くAIアートの可能性は計り知れません。
私たちの創造力とAIのパワーを組み合わせれば、これまでにない表現が生まれるはずです。AIに頼りすぎるのは禁物ですが、新しいインスピレーションを得るツールとして活用するのはおすすめです。
Midjourneyは、日々進化を続けています。近い将来、さらに高度で自由度の高い画像生成が可能になるでしょう。絵が苦手だから、アイデアが浮かばないからと、創作をあきらめる必要はありません。Midjourneyを味方につけて、あなただけのアートの世界を拓いてみてください。
ぜひ一度Midjourneyを体験してみてください。テキストプロンプトを工夫しながら、自分なりの表現を模索してみましょう。AIという最先端のテクノロジーを駆使しつつ、人間らしい感性とアイデアを大切にすることで、きっと心揺さぶる作品が生まれるはずです。