自社アプリとは?なぜ導入すべき?メリット・デメリットを解説
「顧客データをもっと活用して、ビジネスに活かそう」
「ポイントをデジタルで管理していきたい」
といった際に検討する手段の1つが自社アプリ。
一口に自社アプリといっても、店舗アプリやECサイトを搭載したアプリなど多岐にわたります。
この記事では、新規事業としてアプリを検討されている方向けに、自社アプリやその導入メリット・デメリット、搭載可能な機能について解説していきます。
株式会社ランデストは、FlutterFlowを用いたアプリ開発を得意としています。
自社アプリ開発実績も豊富ですので、ご興味のある方はぜひ一度お問い合わせくださいませ。
そもそも自社アプリとは
「自社アプリ」とは、販売促進や業務効率化を目的として作られたその企業専用のアプリです。
店舗アプリ、オウンドアプリ、コーポレートアプリなどと呼ばれることもあります。
自社アプリは大きく以下の2種類に分けられます。
①集客・販売促進のための消費者向けアプリ
②業務効率化のための社員向けアプリ
また、これら両方を目的とするアプリもあります。
なぜ多くの企業は自社アプリを導入しているのでしょうか。
それは、自社アプリの活用によって企業・消費者に対して多数のメリットを得られるからです。
具体的に自社アプリのメリット、デメリットをご紹介します。
自社アプリ導入によるメリット3選
①自社ブランディングの確立
自社アプリはその会社に合わせたアプリの開発が可能なため、既存の物と比べ独自性を持たせることが可能です。
搭載機能の選択やデザインにより競合他社との差別化を実現します。
例えばユーザーがアプリをダウンロードしたとします。
ダウンロードしたアプリのアイコンがその企業のロゴであった場合、ユーザーはアプリを使用するたびに企業のロゴであるアイコンを目にすることになります。
このような場面でも、自社アプリによるブランディング効果があると言えるでしょう。
また、アプリケーションストアには審査があるので、ユーザーからの信用性を獲得することも可能です。
②利便性、満足度の向上
ユーザーに合わせたアプリの開発をすることで、利便性、満足度の向上を狙えることも自社アプリの特性です。
・消費者向けであれば、ユーザーが使いやすく喜ばれる機能を採用する
・社員向けであれば、業務を簡易化できる機能を採用する
といったようなポイントを抑えることが大切です。
消費者の利便性
消費者向け自社アプリの特徴として、アクセスのしやすさが挙げられます。
アプリ化されたサービスの利用はサービスを利用するたびにWebサイトを毎回開くよりユーザーにとって格段に楽です。
同様にポイントカードやクーポン、会員証などをアプリで一括管理できることでもユーザーの利便性を向上できます。
また、アプリにポイント付与機能を搭載すれば、ユーザーはポイントカードを何枚も所有する必要はありません。他にもプッシュ通知の使用によって商品やお得なキャンペーン情報を発信することができます。
これらのような機能をリピーターの獲得や見込み客を集めるために活用することが可能です。
業務の効率化
社員向けの自社アプリの使用で得られる効果としては、従来アナログで行っていた管理や報告といった業務のデジタル化が簡単になることが挙げられます。
キャンペーンやクーポン情報を配布する際のハガキやDM作成業務の場合でも、作成の手間やコスト削減ができます。
③DXの促進
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ビッグデータなどのデータとAIなどのデジタル技術を業務に利用してビジネスモデルを変革することを指します。
コロナ禍のなか、多くの業界で業務や社内体制のデジタル化が進められてきました。
自社アプリの導入により、顧客情報や需要などの情報収集を容易にしたり、販売促進やデータ管理もアプリ内で可能になります。
自社アプリを導入するデメリット
①ダウンロードするハードルが高い
自社アプリをただ単に作っただけでは認知がされません。
認知度が低ければユーザーの目に留まらないため、アプリは利用されません。
ダウンロードするのを面倒に思うユーザーも居るでしょう。
作ったアプリをダウンロードし利用して貰うためには、広告やキャンペーンといった何らかの施策を考えておいた方が良いでしょう。
例えば店舗で広告を出す、アプリダウンロードの特典をつけるなどのプロモーションがあります。
②開発に莫大な費用と時間がかかる
アプリの開発費用は搭載機能、携わる人員、開発期間によって大きく変動します。
開発期間は簡単なものであれば数ヵ月程ですが、大規模なものになれば1年以上かかることもあります。
アプリ開発の費用は、どのような機能を搭載するかによって約100万円~1000万円以上と大きく変動します。Android版とiOS版両方をリリースするとなると、開発環境が異なるため、その分費用がかかります。
また、「開発して終わり」ではなく、運用やマーケティングの予算も確保しておきましょう。
自社アプリの導入時には予算やリリース日までの期間など、開発計画を細かく練っておく必要があります。
AndroidとiOSを同時開発できるノーコード「FlutterFlow」もご検討ください。
株式会社ランデストは、日本でいち早くFlutterFlowを開発に取り入れた企業です。
マッチングアプリから自治体の公式アプリまで、幅広く対応実績がございます。
自社アプリのおすすめ機能例
自社アプリに機能を搭載する際は、目的にあった機能を選ぶことが重要です。
あれこれと機能を盛り込みすぎるとかえって使いにくくなってしまったり、開発コストや期間が無駄に増加してしまいます。
大多数のユーザーにとって使いやすいアプリを目指し、搭載機能と費用のバランスを考えましょう。
消費者向けアプリのおすすめ機能
消費者向けの自社アプリに適している機能として、以下のようなものがあります。
・予約機能
店舗予約をする際に直接お店を訪問したり電話をかけなくても、アプリでどこからでも簡単に予約できることが増えてきていますよね。
予約の手間を省けるので、消費者だけでなく従業員にもメリットがあります。
・プッシュ通知
新商品の広告やキャンペーン情報を通知します。
メールやハガキよりもコストがかからないうえ、ワンタッチでサイトにアクセスできるので情報の認知も高くなります。
画像付きのニュースをユーザーに読んでもらいたいときもプッシュ通知は役に立つでしょう。
予約機能を搭載している場合に飲食店や美容室の予約を忘れないようにリマインドを通知するのも利用方法の1つです。
・クーポン発行
多くの消費者はクーポンを目的としてアプリを入れるのではないでしょうか。
期間限定のクーポンや誕生日のクーポンを配信することで集客に利用している企業が多数あります。
・ポイント、スタンプ機能
クーポンと同様に消費者が企業のアプリを入れる目的の1つです。
購入金額や来店数などに応じたポイントを受け取れる機能です。
ポイントカードを持たなくて良いのでカードの管理や提示に手間がなく、消費者に喜ばれます。
・キャッシュレス決済機能
店舗に行かなくてもどこからでも決済が可能です。
飲食店や美容室に行く際に予約と同時に支払いまで済ませられる便利な機能もあります。
また、自動支払いも可能なので、定期購入や学習アプリなどのサブスクリプションにも活用できます。
・ランクアップ機能
ランクアップ機能を搭載すれば、支払い金額が大きい消費者が大きな特典や割引を受けることができます。
企業にとってはリピート率の上昇の施策であり、加えて消費者にもメリットがある機能です。
社員向けアプリのおすすめ機能
社員向けの自社アプリには以下のような機能が利用されることが多いです。
・顧客管理機能(CRM機能)
CRM(Customer Relationship Management)機能とは、顧客関係管理をするシステムです。
この機能があれば、行動ログデータの収集と管理、活用を自社アプリ内で完結できます。
顧客の氏名、年齢、性別、電話番号などの個人情報や、購買頻度や金額といった購買履歴などの情報を管理します。そして、その情報を顧客の分析やマーケティング支援に活用します。
詳細な情報を管理することで高いマーケティングの精度を保つことができるのです。
直近の購入品や金額などの情報を利用して、適切な広告を最適なタイミングで消費者に出すプロモーションをCRMは可能にさせます。
・メッセージ、ファイルの共有
社内での情報共有をメールよりも簡易化する機能です。
社員が使いやすいチャットを取り入れることでスムーズに連絡が取れ便利です。
プッシュ通知を加えれば、更に使いやすくなるでしょう。
自社アプリ開発の注意点
開発において、アプリの目的、ターゲットを明確にすることは絶対に必要です。
加えて、自社アプリの開発には以下の点に注意しなければなりません。
①本当に需要があるのか
先ほど説明した通り、自社アプリはダウンロードされるのにやや高いハードルがあります。
高い開発費用や長い開発期間をかけても、利用者がいなければ無駄になってしまう可能性も出てきます。
目的の明確化と同時に需要と利用のしやすさをユーザー目線で考えましょう。
②運用、維持について
当然のことながら、アプリは開発して終わりではありません。
運用、維持にもリソースを割かなければなりません。
開発計画には開発後のアプリの管理担当やトラブル対応についてなども加えるのが良いでしょう。
後述しますが、自社で開発するか外注するかでも運用や維持にかかるコストは変わってきます。
自社アプリの開発方法
自社アプリの開発方法としては、主に以下の選択肢があります。
・自社で開発
・開発の外注
自社で開発する場合
アプリを開発する環境(リソース、人材)がある場合は、自社で開発することも可能です。
外注よりも費用を抑えられるほか、開発の中身がブラックボックス化しないことがメリットです。
自社で開発すると、開発後の運用中に起こったトラブルへの対応もスムーズにできます。
しかし、プロジェクト立ち上げからエンジニアの確保まで出来る企業は多くないのが実情です。
高度なエンジニアがいない企業や、エンジニアアサインが難しい場合は、ノーコードの活用もおすすめです。ノーコードとは、コードを書かずにパーツを組み合わせてアプリやシステムを構築できるツールを指します。
ノーコードの中でも特に「FlutterFlow」は、AndroidとiOS向けのアプリを同時に開発できる点でおすすめです。
FlutterFlowについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
開発を外注する場合
開発のためのリソースや人材がなくてもアプリ開発ができることが最大のメリットと言えます。
実際、ほとんどの企業が自社アプリの開発を外注しています。
しかし、アプリ開発の外注は自社で開発するよりも費用がかかります。
外注先によってかかる費用や完成度が大きく変わってくるので、外注先を探すときには注意が必要です。
全て外注するという選択肢以外にも「デザインのみ自社で行う」など、コストを抑える方法があります。
自社アプリの事例
1.【店舗系】西松屋
多種多様なベビー用品を取り扱う「西松屋」では、「西松屋アプリ」を提供しています。
みみちゃんスマイルプログラムといったアプリ会員限定のポイント付与サービスがあり、買い物金額ごとにクローバーが付与されます。
クローバーを貯めて会員ランクを上げることでオリジナルノベルティグッズやアプリ会員限定の抽選などといった得点を受けることができます。
ほかにもチラシやセールといった情報が配信されるため、お得に買い物ができる機能が多く搭載されておりユーザーの満足度を得られます。
2.【飲食系】丸亀製麺
讃岐釜揚げうどんを提供する「丸亀製麺」では、「丸亀製麺」の公式アプリを提供しています。
バーコードをかざすだけで利用可能なクーポンの配布や、クーポンの使用またはレシートの読み込みで貯まる来店スタンプをお得なクーポンと交換することも可能です。
また初回ダウンロード限定のSPECIALクーポンもあるため、ユーザーにとってダウンロードのハードルが低く、クーポンの配布によるアプリの継続的な使用が期待できます。
自社アプリを採用するべき企業
ここまで自社アプリの特徴を解説してきました。
では、どのような企業が自社アプリを採用するべきなのでしょうか。
どんな企業でも自社アプリを作れば活用できるというわけではありません。
予算に余裕がある以外にも、自社アプリの導入に向いている企業には条件があります。
1. 店舗数、サービスが多い企業
自社アプリは多数の店舗がある、サービスが多岐にわたる企業におすすめです。
例えば、アマゾンや楽天のアプリは多くの店の商品を1つのアプリで購入できますよね。
消費者は1つのアプリで簡単に購入でき、企業は膨大なユーザーの情報を管理しやすくなります。
2.消費者の購入頻度やリピート率が高い企業
もう一つのポイントは利用サービスや購入商品が頻繁に利用されるものであることです。
車や不動産といった購入頻度が非常に低いもののためにアプリを入れる消費者はほとんどいないでしょう。日用品の購入や飲食店の予約などが自社アプリを採用するべき企業のサービスだと言えます。
まとめ
自社アプリについて、そのメリット・デメリット、開発方法や事例について解説いたしました。
アプリは「開発して終わり」ではありません。
自社アプリの開発コストに加え、運用やプロモーションにも費用がかかります。
そうなると、アプリの質は落とさずに開発コストをできるだけ下げたいですよね。
株式会社ランデストでは、FlutterFlowを用いてAndroid版とiOS版のアプリを同時開発できるため、無駄な開発コストを抑えることが可能です。
自社アプリを検討しているご担当者は、ぜひ一度ご連絡ください。