ノーコードツールとは、プログラミングでコードを書かずにアプリやWEBサイトを開発できるツールのことです。コーディングをしないため、エンジニアではないIT初心者でも開発が可能です。また、開発にかかる人材や時間、費用も大幅に削減することができます。

実際に私もコーディング未経験から1〜2週間程度でアプリを開発できるようになりました。ノーコードは奥が深く、ツールによってはかなり複雑なものまで作ることができます。

AIの登場により、コーディングが必要なくなると言われています。このような時代において、ノーコードを活用して効率化を図ることは大切になってきます。

今回は実際にノーコードエンジニアとしてお金を稼いでいる人たちがオススメするノーコードツールを厳選し、利用用途別にご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

【アプリ開発】オススメのノーコードツール

*無料あり

概要料金 / 月
FlutterFlow・複雑なアプリを作れる・大きなデータ容量・分析しやすい・コーディングも可能・習得難易度が高い*30$~  
Bubble・複雑なアプリを作れる・有名なツールなので学びやすい・コーディングも可能・習得難易度が高い*25$~
Adalo・簡単にアプリを作れる・日本語対応・習得難易度が低い*50$~
Glide・簡単にアプリが作れる・データ管理アプリに向いてる・日本語対応*12$~

FlutterFlow

出典:FlutterFlow公式HP

・自由度 高い

・難易度 高い

・料金  30$~ (無料版あり)

FlutterFlowは海外で今とても注目されているツールです。高い自由度があり、ノーコードでは難しかった複雑なアプリも作ることができます。また、Google FirebaseやSupabaseと連携することで大きなデータ容量を実現しています。Googleが出しているFlutterという言語がもとになっているため、ノーコードで実現できないところも部分的にコーディングをすることが可能です。

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Bubble

出典:Bubble公式HP

・自由度 高い

・難易度 高い

・料金  25$~ (無料版あり)

Bubbleは世界的に有名なノーコードツールの1つです。作れるアプリの自由度が高いため、習得難易度が高いですが、YouTubeなどにBubble開発の解説動画が多数上がっているので、学びやすい環境が整っています。

→Bubble 公式サイトはこちら

日本のBubbleコミュニティ https://japan-community.bubbleapps.io/

Adalo

出典:Adalo公式HP

・自由度 低い

・難易度 低い

・料金  50$~ (無料版あり)

Adaloはパーツを組み合わせるだけで手軽にアプリ制作ができるツールです。習得難易度も低く、初心者でも簡単にアプリを作ることができます。しかし、作れるものの自由度も低いため、複雑なアプリを作りたい方には不向きです。逆にプログラミング知識はないけど、簡単なアプリを作ってみたいという方にはオススメのツールです。また、日本語に対応しているので、英語が苦手な方でも学びやすいのが特徴です。

→Adalo 公式サイトはこちら

Glide

出典:Glide公式HP

・自由度 低い

・難易度 低い

・料金  12$~ (無料版あり)

GlideはGoogle スプレッドシートやExcelをデータベースとして使い、アプリ開発ができるツールです。今回紹介した中で、一番簡単にアプリ制作ができるツールですが、複雑なアプリを作ることには向いていません。しかし、Google スプレッドシートやExcelをデータベースとして使うという特徴を生かして、表計算ソフトでデータ管理ができるアプリを開発するのに適しています。

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【WEBサイト】オススメのノーコードツール

*無料あり

概要料金 / 月
WordPress・世界で一番使われているツール・プラグインで自由にカスタマイズ可能・HTML、CSSの知識がある人向け無料
Wix・プラグインで自由にカスタマイズ可能・HTML、CSSの知識不要・AIで大枠を作れる*980円~
webflow・HTML、CSSの知識がある人向け・ノーコードで複雑な開発が可能*12$~
STUDIO・デザイン性に優れている・日本語で学べる・HTML、CSSの知識不要*900円~
ペライチ・テンプレートから簡単にアプリが作れる・様々な要素を追加で購入可能・HTML、CSSの知識不要*1465円~

WordPress

出典:WordPress公式HP

・自由度 高い

・難易度 やや高い

・料金  無料

WordPressは個人のブログサイトから複雑な企業のWEBサイトまで制作できるノーコードツールです。世界のWEBサイトの42%がWordPressで作られていると言われており、調べれば情報が出てくることから、難易度は高くても学びやすいツールとなっています。HTMLやCSSを触ったことがある人なら、容易に操作できるでしょう。プラグインが豊富かつ自由にカスタマイズできるので、複雑なWEBサイトを作りたい人にオススメです。

→WordPress 公式サイトはこちら

WordPressの開発事例はこちら https://grow-group.jp/archives/2502/

Wix

出典:Wix公式HP

・自由度 高い

・難易度 普通

・料金  980円~ (無料版あり)

WixはHTMLやCSSの知識が無くてもWEBサイトの構築が簡単にできるツールです。有料プランではSEOや豊富なプラグインなどを用いて、自由にWEBサイトを制作できます。また、Wix ADIを用いれば、AIが自動でWEBサイトを制作してくれるので、作業としては気になるところを手直しするだけになります。

Wix 公式サイトはこちら

webflow

出典:webflow公式HP

・自由度 高い

・難易度 高い

・料金  12$~ (無料版あり)

webflowの強みは自由度です。HTML、CSSでコーディングが可能なので、大枠はノーコードで制作し、細かいところやノーコードでは作成し辛いところはコードを書いて制作することができます。HTML、CSS経験者向けのツールにはなってしまいますが、他のツールでは作れないような複雑なWEBサイトも製作可能です。また、ノーコードで制作したものをHTMLやCSSに書き換えることができる点も嬉しい機能です。

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STUDIO

出典:STUDIO公式HP

・自由度 やや高い

・難易度 普通

・料金  900円~ (無料版あり)

STUDIOは、日本発のノーコードツールであり、デザイン性に優れているのが特徴です。HTML、CSSを学んだことがない人でも、ドラッグ&ドロップで直感的にWEBサイトを制作することができます。また、STUDIOは日本語で学ぶことができ、サポートもしっかりしているので、とても学びやすい環境が整っています。プログラミングの経験はないが、デザインにこだわりたい人に向いているWEBサイト制作ツールと言えるでしょう。

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ペライチ

出典:ペライチ公式HP

・自由度 低い

・難易度 低い

・料金  1465円~ (無料版あり)

ペライチはテンプレートを選び、文章や画像を入れることで簡単にWEBサイト制作ができるツールです。テンプレートに追加する要素として、オンライン決済機能やメルマガ配信などがあり、これらをお手頃価格で利用することができます。他のノーコードツールと違い、パーツを配置してデザインを作っていく必要がないので、短時間でWEBサイトを完成させることができます。初めてWEBサイトを作る人にもオススメできるツールです。

→ペライチ 公式サイトはこちら

【ECサイト】オススメのノーコードツール

概要料金 / 月
Shopify・世界で1番使われているECプラットフォーム・100種類以上の無料テーマから選べる・拡張機能が豊富・コーディングも可能25$~
BASE・日本発のノーコードツール・初期費用無料・コーディングも可能*5980円~
SpreadSimple・Google SpreadSheet を利用する・データ管理の要素を含むECサイトに適している*13$~

Shopify

出典:Shopify公式HP

・自由度 高い

・難易度 普通

・料金  25$~

Shopifyは世界でもっとも使われているECプラットフォームであり、世界のWEBサイトのうち3%はShopifyで作られています。100種類以上の無料テーマからデザインを選べることに加え、コーディングも可能です。プログラミング経験者であれば、より自分が求めるWEBサイトを作ることができます。また、拡張機能としてSEO分析や商品のレビュー機能があるのも嬉しいポイントです。

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BASE

出典:BASE公式HP

・自由度 やや高い

・難易度 普通

・料金  5980円~ (無料版あり)

BASEは日本初のECサイト制作用のノーコードツールです。日本語に対応しており、また初期費用無料でオンラインでのサポートまで受けることができます。BASEもコーディングによって自分の好きなようにカスタマイズすることが可能です。初期費用が無料なので、まずはBASEから始めてみることをオススメします。

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SpreadSimple

出典:SpreadSimple公式HP

・自由度 普通

・難易度 やや低い

・料金  13$~ (無料版あり)

SpreadSimpleはGoogleスプレッドシートからWEBサイトを作ることができるノーコードツールです。Googleスプレッドシートを使うため、在庫や価格などのデータ管理要素を含むサイトの制作に向いています。GoogleスプレッドシートからWEBサイトを作るので、スプレッドシートを変更すれば、WEBサイトも自動で更新されるのも嬉しいポイントです。

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【業務効率化】オススメのノーコードツール

概要料金 / 月
Airtableデータベース・表計算が得意・リレーション機能で解析がしやすい・豊富なAPIで機能拡張可能*10$~
kintone業務アプリ提供・無料で100種類以上の業務アプリを利用できる・アプリのデータを1つで管理できる*780円~
Zapier自動化・3000以上のアプリを連携できる・単純作業を自動化できる*2722円~
Notionドキュメント作成&共有・メモや To doリストなど様々な用途が利用可能・社内で情報共有できる・個人用として利用可能*8$~

Airtable データベース

出典:Airtable公式HP

・料金 10$~ (無料版あり)

Airtableはクラウド型のノーコードツール兼データベースです。Google スプレッドシートやExcelと同じ形でデータを管理することができます。また、表計算もできるため、既存で使っていたデータやそのデータを利用しているアプリなどとも連携がしやすいです。さらに、シートごとのデータを連携させるリレーション機能もあり、複数のシートにまたがるデータを解析することができます。多くのAPIが利用できるので、Airtable内に無い機能でもAPIを通じて拡張することで、幅広い機能に対応させることができます。

Google スプレッドシートやExcelといった表計算ソフトは多くの人に使用経験があり、誰もが簡単にAirtableの使い方を覚えることができるのも魅力の1つです。

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kintone 業務アプリ

出典:kintone公式HP

・料金 780円~ 無料あり

kintoneは業務向けアプリ開発に特化したノーコード開発プラットフォームです。サンプルアプリが100種類以上あり、医療や金融、製造業などあらゆる業種に対応しています。

また、業種によってアプリのカスタマイズが用意されているため、すぐに業務アプリを運用していくことが可能です。アプリのデータを1つにまとめて管理することができるので、社内情報について検索をしたり、データの分析をするのにも役立ちます。

→kintone 公式サイトはこちら

〈h3〉Zapier アプリ連携

出典:Zapier公式HP

・料金 2722円~ (無料版あり)

Zapierは複数のサービスを連携させてタスクを自動化してくれるノーコードツールです。

タスク自動化サービスとしては世界シェア率No1です。また、連携できるサービスの数は3000を超えます。単純作業をZapierを用いて自動化することで、人がよりクリエイティブな仕事に時間を使えるようになるため、企業としても業績向上につながる可能性があります。1度Zapierを導入してみて、社内に自動化できるタスクはないか探してみることをオススメします。

→Zapier 公式サイトはこちら

Notion 情報管理 

出典:Notion公式HP

・料金 8$~ (無料版あり)

Notionは社内の情報を1つにまとめて管理できるアプリです。ドキュメント作成やタスク管理などもNotion1つで行えるため、その用途は多岐にわたります。社内で共通のアカウントを作ることで社内の誰もが情報を確認、更新できるようになります。社内ではなく個人用としてメモやTo doリストの作成するなど使えることは沢山あるので、1度どんな機能があるのか確認してみると良いでしょう。

→Notion 公式サイトはこちら

ノーコードツール選び方

目的を達成するための機能が十分に揃っているか

ノーコードツールの強みは、早く簡単にアプリやWEBサイトを構築できることです。

一方、最大の弱みはコーディングに比べて作れるものがツールに依存してしまうことです。もし複雑なアプリを開発したいのに、簡単なアプリしか開発できないツールを選んでしまったら、目標のアプリを開発することができません。そのため、作りたいものがどんなものなのか、それにはどんな機能が必要なのかを考えることがノーコードツールを選ぶための第1歩です。

必要な機能を把握してから、その機能が備わっているノーコードツールを選びましょう。

モバイルデバイス対応しているか

現代人はほとんどの人がモバイルデバイスを持っており、その所持数は世界的に増加しています。そのため、アプリであってもWEBサイトであっても、パソコンだけでなくスマホでも見れる物を作ることが業績向上のために重要だと考えられています。モバイルデバイスに対応しているかも大切なポイントです。

利用料金がどれくらいかかるのか

開発費用を事前に調べておきましょう。ノーコードツールにかかる費用の他に、アプリであればapple storeやgoogle playに公開するための費用が必要になり、WEBサイトであればドメインを買う費用が必要になります。他にも複数人で開発する場合はコラボレーション費用が発生するなど、様々な費用が掛かります。

同じアプリ、WEBサイトを作ろうと考えていても、ツールによって費用が異なります。そのため、どのツールを使って、どれくらいの期間、どのように開発するのかなどを十分に考えおきましょう。

ノーコードツールの学習方法

Google検索やYouTubeを利用する

ノーコードツールを学ぶ第1歩として、Google検索やYouTubeの解説動画がオススメです。

Google検索やYouTubeでたくさん解説が見つかるので、その中から分かりやすいものを探してみてください。

最初にYouTubeの解説動画を見ておくと、理解がしやすくなるのでオススメです。

日本語の動画が見つからない場合は、Google検索で翻訳をしながらテキストで学ぶと良いでしょう。

テンプレートを活用する

テンプレートは制作だけでなく、ツールの学習にも使うことができます。

自分で好きなテンプレートを選び、テンプレートと同じものを自分で作る練習をしてみることで、ツールへの理解をかなり深めることができます。

手を動かしてみて初めて分かることも多いので、最初にテンプレートを真似しながら作成することをオススメします。

YouTubeで解説動画が出ている場合もあるので、確認してみると良いでしょう。

分からないことは誰かにすぐ聞ける環境を作る

実際に手を動かしてみると、分からないことが出てくるのは仕方がないことです。

プログラミング初心者はそこで挫折してしまう人が多いため、分からないことがあった時にすぐに誰かに聞ける環境があるのは、勉強を続けるためにとても大切です。

それぞれのツールでコミュニティが存在する場合も多いので、そのコミュニティに入って、交流してみるのも良いでしょう。楽しみながら継続して学ぶことが、技術習得の一番の近道です。

▼FlutterFlowのコミュニティはこちら

ノーコードのメリット

無料で始められるツールが多い

多くのノーコードツールは無料で始められるプランを持っています。アプリ開発では、制限はありますが、無料でリリースまでできるツールもあります。お金を必要とせずに気軽に始められるのもノーコードの魅力です。

プログラミングの知識・経験が必要ない

コードを用いたプログラミングはIT知識が必要となり、エンジニアを雇う場合は高い人件費を払う必要があります。また、IT人材の育成には長い時間が必要となります。そのため、プログラミング経験がない人でも、ノーコードでプログラミングができることは事業を進める上で、費用面でも時間面でもとても嬉しいことです。

開発スピードが早い

コーディングで開発したら半年かかるようなものでも、ノーコードでは1週間でリリースできる場合もあります。

企業にとっても開発が早いと事業が進めやすくなります。

開発費用が安い

ノーコードでは開発費用も安いです。コーディングでは数千万円かかるようなものでも、ノーコードでは数十万〜数百万円で開発できる場合もあります。

ノーコードのデメリット

実装内容に制限がある

コーディングのように完全に自由に作ることができないため、開発できる機能がツールに依存してしまいます。

かなり複雑なものを開発したい時は、コーディングで開発を行うか、FlutterFlowやWordPressなどのコーディングも可能なノーコードツールを利用しましょう。

〈h3〉海外ツールが多い

海外発のノーコードツールが多く、日本語で学びづらいものが多いです。この場合はGoogle翻訳などの翻訳ツールを使いながら学ぶことになってしまいます。

まとめ

ノーコードツールには様々な種類があり、その特徴も様々です。ノーコードツールの発達によって、IT人材でなくても気軽にアプリやWEBサイトを作れるようになりました。まずは、目的を明確にした上でノーコードツールでの開発にチャレンジしてみることをオススメします。

一方、ノーコードを使っても初心者がいきなりアプリやWEBサイトを作るのは難しいと言うのも現状です。この場合は、ノーコードで開発する企業へ委託するのも良いと思います。

ノーコードの開発費用はコーディングに比べてかなり低価格ですし、やはりプロに頼んだ方が早く良いものが完成します。アプリやWEBサイトを作りたいと考えているあなたは企業への委託も視野に入れてみてください。