【FlutterFlow開発事例】ライブコマースECアプリ「Macroz(マクロズ)」|株式会社BISITS様

株式会社BISITSは、布生地の買い取り事業や倉庫物流事業などを展開しています。既存のECプラットフォームが抱える課題に着目した同社は、ライブコマースから販売までのすべてを完結するECアプリ「Macroz(マクロズ)」をリリースしました。

FlutterFlow Cafe運営の株式会社ランデストは、FlutterFlowを活用したアプリ開発をご支援させていただきました。

新しいECプラットフォーム「Macroz(マクロズ)」の特徴や今後の展望について、株式会社BISITS代表の宮島氏にお話を伺いました。

Macroz
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宮島 大輔氏 プロフィール

2017年4月に独立起業し、キャッシュフロー改善をベースに経営戦略を導き出す財務コンサルティングを得意とする。2021年2月に全くの異業種である生地業界およびEC事業に参入。1年で20名以上のスタッフを雇用できる規模まで成長し、現在は海外事業も展開中。

NEWS PICKSの取材記事はこちら▼

【野望】大手ECの「呪縛」を解く。岐阜の無名スタートアップが仕掛ける「第3のECプラットフォーム構想」とは?

目次

BISITSの事業内容

――本日はよろしくお願いします。では、御社の事業内容についてお伺いできますか?

宮島氏:よろしくお願いします。弊社では現在大きく2つの事業を行っています。

1つ目は、株式会社BISITSの立ち上げ時からの根幹事業として、アパレル業界で服にならなかった生地を買い取って、ハンドメイド業界にアップサイクルで販売する事業です。

※アップサイクル:廃棄予定であったものに手を加え、価値をつけて新しい製品へと生まれ変わらせる手法

2つ目は、倉庫物流事業(ECP事業)です。財務・マーケティング・バックオフィス・倉庫物流までをEC事業者に対してワンストップでサービス提供しております。

そして今回、新しい事業として取り組むのが、開発の相談をさせていただいたMacroz(マクロズ)事業ですね。

Macrozアプリの構想

――今回のMacrozアプリの構想は、いつ頃から温めていらっしゃいましたか?

宮島氏:弊社は、2020年から布生地の販売事業をスタートしています。当初は私の個人事業でしたが、2021年の2月からInstagramとECサイトを活用し、本格的にEC事業をスタートしました。

その時の販売手法が、Instagramで人を集めてライブコマース(インスタライブ)をしていたのですが、インスタライブとECサイトを切り替えないと商品購入ができないことがとても不便に感じておりました。

ライブを視聴しながら購入できるプラットフォームを探していたのですが、大手企業のサイトにはライブコマースを行えるものもあったものの、現在は撤退していたり、ライブを行うために様々な条件があったりして、すぐに始められる状態ではありませんでした。

そこで、弊社の販売手法を活かした新しいプラットフォーム事業なら間違いなく需要があると見込んで、自分たちで新しく作ることにしました。

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大手企業のライブコマース撤退要因

――大手企業のライブコマース撤退の要因として考えられることはありますか?

宮島氏:ライブコマースでうまく商品を売れるノウハウを持った人が居ないという点が一番の要因だと思います。
ノウハウがない状態からライブコマースで売れる人を育成することはすごく難しいんですよ。

そしてもう1つ考えられる要因が、インフルエンサーを使って販売するライブコマースマーケティングです。
現在のファンマーケティングでは商品の良さで販売するのではなく、そのインフルエンサーの信用性などで販売することになります。しかし、商品を売ることが得意なインフルエンサーはほぼ居ません。

もしインフルエンサーがライブコマースをやったとしても、自分たちのグッズなら売れると思いますが、他社の商品を紹介して売ることは相当ハードルが高いんです。

仮に商品を拡散させることが目的なら、YouTubeなどで商品紹介をした動画を残せば済む話になってしまうので、ライブコマースが成長しなかった要因だと考えています。

Macrozアプリの特徴

――今回のMacrozのアプリはライブコマース機能について特徴的な取り組みをされていると聞いていますが、改めてアプリの強みや特徴についてお伺いできますか?

宮島氏:はい、Macrozの特徴は大きく3つあります。

1.販売者にとっての使いやすさ
まず、商品登録が驚くほど簡単です。少ない入力項目で、あっという間に商品を登録できます。さらに、ライブ中でも2クリックほどで商品を出品できるんです。これにより、販売者はストレスなくライブ販売に集中できます。

また、既存のEC事業と共存できる点も魅力です。Macrozのライブコマース機能は、他のECサイトの補完的な役割を果たします。つまり、既存の売上を維持しながら、新たな顧客層にアプローチできるんです。

2.購入者体験の向上
カート機能に特徴があります。「実在庫」と「販売可能在庫」という2つの概念を導入しました。これにより、リアルタイムの在庫状況が見えるんです。例えば、昔の福袋の争奪戦のような臨場感をEC上で再現できます。「他の人も買っている」「今買わないとなくなる」という緊張感が購買意欲を高めるんです。

決済も超スムーズです。独自のペイメント機能があり、チャージしておけば1タップ、チャージなしでも2タップで決済完了。ユーザビリティを極限まで高めています。

3.プッシュ型ECの実現
最大の特徴は、ライブ視聴中にその場で即購入できる点です。
これはプッシュ型のECと呼んでいます。大手モールが主にプル型(ユーザーが能動的に探す)なのに対し、Macrozはプッシュ型(興味を持ってもらい購入を促す)のECを実現しています。これは現在、Macrozだけの独自機能なんです。

Macrozの構想

――お店をモールに出品して、ECサイトを構えて待つのが一般的なEC事業のイメージなので、プッシュ型のECは革命的だと思います。

宮島氏:ECサイトは基本的に毎日見に行くものではなく、自分が必要なもの、欲しいものがあった時に探しに行くものなんですよ。

Macrozではどういう座組みで考えているかというと、“SNSショップの中のSNS”という考え方を持っています。毎日何かしらその中でイベントが起きたり、お得なものが買えたり、その日しか買えないようなことが起きるような仕組みをとっています。

なので、UIに関してもかなりSNSチックにしています。今後は商品の発信として、例えばInstagramなどのストーリーズの機能や、ショート動画の機能などを追加をして、毎日見に行けるプラットフォームにしようと思っています。

Macrozの目指す姿:リアル店舗とECの中間

――なるほど。確かにECサイトを毎日見る習慣はないですね。いったいどのような点で毎日見に行きたくなるような工夫をされているのでしょうか?

宮島氏:アプリ自体は何をイメージしているかというと、リアルの店舗とECサイトの中間をイメージしています。時代の流れの中で、リアル店舗とECモールそれぞれの良さにみんなが気づき始めたんですよね。

コロナの時にEC需要がすごく高まったのですが、ECを始めて使うようになった人たちの中にはリアル店舗の方が良いという思いが払拭できないのもあって、現在のECの全体的な売り上げって少し落ちてるんですよ。

ただ、市場は伸びている状況の中で、リアルとECの中間があれば、ECでの購入がしやすくなると思い、オンラインでありながら、ショップ店員さんがいるような状態をイメージしました。

Macrozの今後の展望

――今後のアプリの展望についてお伺いできますか?

宮島氏:アプリ開発の展望は3段階で考えています。

  1. 第1段階:リアル店舗の体験をアプリ上で再現することです。商品の質感や店員の説明をライブコマースで実現します。
  2. 第2段階:IP(知的財産、キャラクター)を活用した24時間販売です。
    ECの主な利用時間が夜間であることに着目し、AI技術を駆使してIPによる24時間ライブ配信と販売を実現します。
  3. 第3段階:越境ECへの挑戦です。
    日本企業にとって課題となる言語の壁を、生成AIの活用で克服します。
    同時翻訳技術の進歩により、ライブコマースでの越境ECも容易になると考えています。

最終的には、日本の強みであるものづくりの技術と知的財産(IP)を活かし、キャラクターを通じて日本製品を海外に販売するという構想です。このアプローチで、Macrozが越境ECの起爆剤になることを目指しています。

Macrozが目指す3ステップ戦略:EC、VC、MC

宮島氏:日本の強みを活かしたECの最終形として、メタバース上でのEC展開を構想しています。

現在の主流ECから、次はVC(バーチャルコマース)へ移行すると考えています。VCではIPを活用した販売戦略を展開し、最終的にMC(メタバースコマース)へと進化させる計画です。

弊社ではEC、VC、MCの3ステップ戦略を描いており、最終的にはメタバース空間内での商品販売を目指しています。Macrozという名称には、このアプリ内にマクロ経済を作り出す意図と、映画『サマーウォーズ』の仮想世界「OZ」を実現する意図が込められています。
※『サマーウォーズ』:2009年公開の細田守監督作品。仮想空間「OZ」を舞台に、世界を救うために奮闘する物語。

画像出典:サマーウォーズ|BS12

――ここまで詳しく構想を公開しても大丈夫でしょうか?

宮島氏:全然大丈夫です。
弊社が2年間続けてきたライブコマースで得られたノウハウがなければ、他社が同じ事業を行っても成功しないという感覚を持っています。
どういった点でお客様に満足していただけるかを知った上で、機能としてどんどん追加していくので、逆に大手企業から見れば、弊社を買収した方が早いと思っています。

新規事業の課題と解決策

――ありがとうございます。簡単に真似はできないノウハウを持っている事が大きな強みだという事ですね。
アプリを使った新規事業では競合他社の参入の他にも資金面などの課題があると思いますが、解決方法はどのようにお考えですか?

宮島氏:アプリを使ったサービスの作り方は、できる限り小資金でテストマーケティングをかけながらやるべきだと感じています。MVP方式で開発していかないと、中小ベンチャーは開発倒れしてしまうと思います。

この理由のもう1つがスピード感です。時代の流れが早すぎるので、構想したものを2年3年かかってリリースした時には時代が変わり過ぎていて、市場が変わっているという事が起きます。

なので、小資金でとにかく早くリリースをして、テストマーケティングした上で、次の開発改修の流れをいかに描いていくかが勝負の分かれ目です。

※MVP(Minimum Viable Product)とは、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトのこと。完璧な製品・サービスを目指すのではなく、顧客が抱える課題を解決できる最低限の状態で提供する。

そしてここで重要になるのは、SNSの活用になります。
アプリをローンチする時には、ある程度事前に集客しておいて、まず利用者から意見がもらえる状態だけは最初に作っておく必要があります。

FlutterFlowを選んだ理由

――テストマーケティングする土台を先に作っておかないといけないということですね。今回FlutterFlowを使った開発をご依頼されたのは、MVPとスピード感に着目されてのことでしょうか?

宮島氏:おっしゃる通りです。元々FlutterFlowは知らなかったのですが、開発スピードが速くとても満足しています。開発できる部分は全てFlutterFlowで開発しても良いと思っています。

細かなカスタマイズに関してはFlutterFlowだけではできない部分が出てくることが分かりましたが、スピード感を持って開発を進める部分と、FlutterFlowを使いながらカスタマイズでコードで書いていかなきゃいけない部分の2つに分けてスピード感を担保しながら開発を行っていけるので、すごくいいんじゃないかなと思っています。

――ありがとうございます。最後にFlutterFlow Cafeの読者に向けてお伝えしたいことはありますか?

宮島氏:弊社では、財務×マーケティングを経営する上で重要視をしています。財務戦略とマーケティングをうまく掛け合わせて、そこにITを掛け合わせると爆発力が出てきます。

事業の成長スピードを上げるにはその掛け算になってくると思っているので、それを意識してもらいたいですね。

まとめ

株式会社BISITSの宮島氏へのインタビューから、Macrozアプリは既存のECプラットフォームの課題を解決し、シームレスな購買体験を提供するアプリになっていることがわかりました。
SNSの要素を取り入れたユーザー体験設計や、IPを活用したグローバル展開の構想など、従来のECの枠を超えた展開にも期待が持てます。

また、EC、VC(バーチャルコマース)、MC(メタバースコマース)へと続くECの未来を見据えた発展計画はとても楽しみです。FlutterFlowを活用した迅速な開発アプローチと、ライブコマースの実践から得たノウハウの組み合わせが、Macrozの強みとなっているといえそうです。

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